最盛期です。 芝生の上に覆い被さるソメイヨシノ。 今年も沢山の花で我々を癒してくれました。散り行く花びらもまた愛し、ではありましたが、花吹雪となって舞い降り、丈の長い芝生に埋もれて堆積した花びらを取り除くのは中々骨の折れる作業です。
先週、ブロワー2台がかりで花びらを吹き飛ばして取り除き、今季最初の殺菌剤の散布を行いました。 本日は穏やかに芝刈りとコンテナ菜園のお手入れを、といきたいところですがそうもいきません。 芝生が活発に動き出すと同時に雑草も勢い付きます。
コウライ芝同様悩まされる スズメノカタビラ。芝生に埋もれて見えない位小さかった株が、一月程でこんなに大きくなりました。草丈5cmと高刈りのため、芝刈り後もスズメの穂先が残ってしまうものもあり中々繁殖を抑える事が出来ません。理想の芝丈3cm高、頻度の高い定期的な刈り込み、4月迄に増員しての集中的な除草が本来必要な作業です。
スズメ以上に厄介なのが「 チドメグサ」湿り気のある環境を好む多年草で地を這い芝の根元の隙間にはび混んでしまいます。表層土壌の固結化による排水不良、灌水コンピューター頼りの水やりによる余剰水の停滞等が主な原因と考えられます。本来水やりは天候・土壌の特性・ 芝生の状態 を鑑みて人為的に行うのがベターな手段。 今の時期はチドメグサよりも芝生の方が勢いが強いので良いのですが、夏バテして芝が薄くなって来るとたちまち形勢が逆転します。芝丈を通常よりも高めの5cm でキープしているのは、このチドメグサの勢いを押さえ込む為の苦肉の策であります。
西洋芝の管理は本当に多くの手間を要します。 ゴルフ場や運動施設等 営利目的な場合を別として、それ以外では「1年中青い芝生があるといいな!?」という願望、ご自宅でトライしてみようかな!? という方々が西洋芝の育成をご検討、或いは既にご奮闘されていることと思います。 これまで万全な体制ではないにせよ、十数年西洋芝の育成と管理を行ってきた私なりの「憧れの西洋芝を楽しむコツ!?」は下記の通りです。(成功ではなくコツですよ。)
・ゴルフ場のグリーンキープを手掛ける企業の公開している年間の推奨作業を参考にして、綿密な年間管理計画を立てる。 ・予算を決め、必要最小限の機材、資材を用意する。 ・半信半疑でも、計画通り忠実に1年間実行してみる。 ・作業記録を必ず残す(写真付きなら尚良い。) ・上手く行かなかったら作り直せば良い。と開き直る。
そもそも東京で寒冷地型の西洋芝を100%夏越させるのは無理な事です。 気長に我慢強く自分なりに工夫を加えながら楽しまれるのが宜しいかと思います。 秋口と春先の素晴らしいグリーンを目指して‼
西洋芝の育成管理については、こちらからまとめてご覧いただけます。 【西洋芝の育成管理記録】
2021.03.15
2020.01.29
2019.01.05